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今期はイワナの発眼率を上げるための方策として、次のことを行いました。
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@水温を下げるための工夫
発眼率が悪い原因として、水温が高いことが考えられました。そこで、飼育池を寒冷紗・よしずで覆い、タイマーで1日2回水がかかるようにしました。この結果最高水温が16℃におさえられました。毎年18℃まで上がり、19℃になることもありました。今年の猛暑のことを考えると3℃ほどは下げられたと思います。 |
◆ 寒冷紗による遮光 |
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◆ タイマーによる散水 |
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A採卵時期を遅らせる |
今まで、2回行っていた採卵を11月7日、1回としました。無理なく採卵でき、また過熟卵もなくも無く最適な時季だったと思います。採卵を遅らせることにより、水性菌による害も少なくできたのではないかと思います。 |
◆ 採卵の様子 |
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B吸水 |
シャワーにより、水がかかり吸水できるようにしました。十分吸水し堅くなった授精卵を孵化盆に移すようにしました。 |
◆ シャワーによる吸水 |
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C筒型孵化器の使用 |
授精卵をなるべく薄く孵化盆にのせ、卵どうしがくっつき合わないようにしました。このことにより、発眼卵になる前の検卵作業を省けるようになりました。また筒型孵化器も使いました。 |
◆ 筒型孵化器 |
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○成果と反省
これらの方策により発眼率を大幅に上げることができました。発眼後死んでいく卵もありましたので、発眼率は70%近くになったのではないかと思います。特に、筒型孵化器の結果がよかったです。死卵を除くと、ほとんどがきれいな発眼卵でした。
今回は、飼育池生まれの3年魚で採卵できたことも良い結果につながったのではないかと思います。反省点としては、水の管理です。取水口のパイプがはずれていたために、水量が減少し、筒型孵化器の1本目以外ではかなりの死卵がでてしまいました。
また、孵化盆と孵化水槽の間に隙間があったために、第2孵化水槽では、死卵が多くなってしまいました。次回は水の管理も徹底し、発眼率の向上を目指したいと思います。明るい見通しが立ってきたと言えます。
今後もご協力のほどよろしくお願いします。 |
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在来イワナの採捕 大村和也 |
2004年も7月4日(日)に入川大荒川谷(金山沢)において在来イワナの採捕を行いました。参加者は須崎会長をはじめ、書上さん、阿部さん、吉瀬さん、厚目さん、藤木さん、大村の7名でした。全員が渓畔林やゴンザの滝を見学しながら魚止めまで行きました。しかし、他の入渓者もあり、イワナの反応も今ひとつで採捕できたのは7個体でした。採捕したイワナは生川の池まで大事に運び、その後アブラ鰭を切って池に入れました。池では昨年捕獲した個体が少なくなってしまうという状況になりましたが、残った個体と新個体とで秋の採卵に役立ってほしいものです。 |
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◆ 金山沢にて、悪場を登り、在来イワナの採捕に向かう
参加者 |
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◆ 大きな滝の前で記念の写真を撮りました。
参加された皆さんお疲れ様でした |
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