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 荒川水系渓流保存会 会報 第16号 (2003年)
●荒川水系渓流保存会会報 第16号  編集責任 黒沢和義
第二回入川稚魚放流に参加 阿部 文治
4月20日にイワナ稚魚放流に参加しました。入会後まもなく稚魚放流という貴重な体験をさせていただき、雪代が残る渓に放流したときは、みんな元気で生き残ってくれという気持ちと、数回の世話しかできなかったのにわが子を送り出すような複雑な気持ちで旅立ちに立ち会いました。
 稚魚を放流する迄には採卵、人工授精、飼育というハードルをすべてクリアーしなければならず、一連の作業は保存会ホームページの活動報告を拝見して知ることができました。
 入会後約半年を経過しましたが、諸先輩の秩父イワナに対する熱意と思い入れを共有させて頂きたく、今後も保存会の活動にできるだけ参加していきたいと思っていますので、ご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。

◆稚魚を放流する吉瀬さん  ◆水中写真を撮る大村さん
第二回秩父イワナ放流       厚目 順

 第二回の秩父イワナ放流は多数の会員の参加により6月8日に行われました。第一回目の放流時にはメダカ位の大きさしかなく見た目でイワナだと判別し難い状態でしたが、もう5〜8cmほどになり、立派な幼魚紋がわかる程です。わずか一カ月半でこんなに成長するとは驚きでした。
 横瀬川の上流部に数箇所に分けて放流しましたが会員の皆さんの気持ちがこもった魚故、無事大きな秩父イワナに成長してくれると思います。
在来イワナの採捕       大村 和也

入川大荒川谷(金山沢)において在来イワナの採捕を行いました。目的は採捕した雄の精子を使うことで受精率を上げることと、このイワナで採卵、受精させるためです。
 採捕したイワナをポリタンに入れて生川の池まで運んできたのですが、酸素供給や水温の上昇を抑えるのに気を使い、重たい荷物を背負っての川歩きと山道を歩く作業はたいへんでした。
 第一回は5月17日に行い、参加者は藤木、大村の2名でした。まだ雪渓の残る中、10個体のイワナを採捕しました。
 第二回は6月21日に行いました。第三回は8月14日に行い参加者は関根、大村の2名でした。連日の降雨で増水した中24個体のイワナを採捕しました。
 第四回は8月17日に行い参加者は須崎、阿部、厚目、大村の4名でした。この日も増水した中での作業でしたが、33個体のイワナを採捕することができました。
 四回の採捕で目標の個体数を確保することができて餌付けも順調に進み、秋の採卵が楽しみです。
浦山イワナ調査結果について    須崎 武男

5月10日の細久保谷、5月18日の大久保谷調査を皮切りとして、浦山川本流および支流のイワナ生息調査を行いました。
 結果としては、この河川には秩父イワナの生息も確認できましたが、ほとんど残っていないと言えます。下流域のヤマメはある程度確認することができましたが、秩父在来イワナは、支流最上流域にわずかに生息しているくらいだと言えます。
 移植放流している方もいて、その人の尽力により残っていると言ってもいいくらいです。
 沢歩きをして残念に思ったことは、土砂崩れで埋まり河川が分断されているところが数カ所あったことです。このことによりイワナがすめなくなってしまったのではないかと思われる場所もありました。
 この土砂崩れの原因は、地元の人の話も聞きましたが、森林の間伐等の手入れ不足、それに鹿が増えすぎていることにあろようです。鹿から植林した木を守るため、犬を放しているという話も聞きました。
 浦山地区のイワナ生息調査をほぼ完了できたことをうれしく思います。ご協力ありがとうがざいました。

◆鎌倉の滝にて
  採卵について           須崎武男
 10月26日に第1回採卵、11月2日に第2回採卵を行いました。第2回採卵では、水産支所の大倉さん、風間さんにもご指導して頂きましたことに感謝いたしております。
 第1回採卵では、数匹からしか卵がとれませんでした。しかし、第2回採卵では、ほとんどのイワナが成熟していました。
 さほど時間がかからないと思ったのですが、3時過ぎまでかかってしまいました。今年の目標は、受精率を高めることでした。そのために4回にもわたり、入川上流部での秩父在来イワナの採捕を行いました。今回、このイワナの雌雄を使っての受精卵およそ1000粒、入川の雄と今まで池で飼っていたイワナの雌との受精卵およそ8000粒 池で飼っていた雌雄での受精卵およそ9万粒 合計およそ10万粒の受精卵をとることができました。
 池で飼育していたイワナは、6年魚となっていましたので、卵はあまりよくありませんでした。中には白っぽくて水に浮いてしまう卵もありました。
 入川のイワナからは、まだあまり卵はとれなかったのですが今後の生存率を調べていく予定です。受精率が高まればいいと考えています。
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