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 荒川水系渓流保存会 会報 第9号 (2001年)
●総会で話し合われたこと  ●経過報告と今後の方向
●荒川水系渓流保存会会報 第9号  編集責任 黒沢和義

総会で話し合われたこと

●関口事業部長から12年期の事業報告があった
ヤマメと岩魚両方を飼育するという難しい作業を1年通して行い、ヤマメを今度どうしたら良いかという問題について話し合った。
ヤマメをこのまま飼育するには池の数が足りず、大岩魚の餌になってしまう事を承知で一緒に飼うのか。それともヤマメの飼育を止めてしまうのか・・・結論は出ず、今までのやり方で様子を見ながら飼育することになった。

●続いて13年期の事業計画について話し合った
13年期の事業計画は別表の通りで承認された。昨年から取り組んできた在来イワナの調査・保護に関して今年から別に「イワナ調査・保護部」を設けて、会として正式に取り組むこととなった。

●役員について:役員は別表の通り再任された。今年から新設された「イワナ調査・保護部」の部長は吉瀬さん、副部長は大村さんが決まった。

議題終了後大村さんが持参したコンピューターで吉瀬さん製作の「秩父イワナ図鑑」を全員で見た。


 平成13年期事業計画

1月 稚魚に飾付け開始
   総会準備
2月 総会(2/11)
   飼育観察
3月 放流予定地選択
  (ヤマメをどこに放流するか)
   飼育観察
4月 稚魚放流(4/8放流予定)
   稚魚池清掃・稚魚の移動

5月 採卵室の片付け
   飼育観察
6月 飼育観察
   岩魚生息調査
7月 飼育観察・池周辺の草むしり
   親睦会・岩魚生息調査
8月 飼育観察・池周辺の草むしり
   岩魚生息調査
9月 飼育観察
  雌雄選別(ヤマメ)
  採卵準備
10月 ヤマメ採卵(14日・21日・28日)
   一部岩魚の採卵あり
   落ち葉清掃
11月 岩魚採卵(4日)・検卵

12月 飼育観察・検卵・餌付け準備
13年期 荒川水系渓流保存会役員
会長    須崎 武男
副会長   新井 教夫
 〃    長谷川 義之
事業部長 関口英雄 副部長 加藤文俊
飼育部長 新井教夫
イワナ調査・保護活動部長  吉瀬 総
             副部長 大村 和也
会計    須崎 武男
広報    黒沢 和義
〃     横手 利明
監事    吉瀬  総
〃     長谷川 純一
事務局  笠原 敏男
連絡所  黒沢 淑子

総会の議題終了後、秩父イワナ図鑑を上映する。

経過報告と今後の方向
                                                   吉瀬 総
 昨年の総会で、秩父イワナの保護区を設定するために取り組むことが、了承されました。
その後、この取り組みを具体化し、秩父在来イワナを森林生態系と、ともに保護する流域を、荒川の最源流に設定してもらうために、秩父漁協大滝支部や秩父漁協の意向をうかがってきました。

 そして、昨年暮れ、釣り人の乱獲や非在来種の密放流から、在来イワナを守るには、禁漁区を設定して、在来種保護の意志表示をするしかないのではないかと考え、秩父イワナに関する研究の集大成を添えて、秩父漁協に、柳小屋以遠の入川本支流の禁漁を、要請しました。
このとき提出した秩父イワナ研究は、秩父イワナの歴史や形態的特徴、食性、生息域の水温統計など、たいへん貴重なデータばかりで、たいへんすぐれたものと考えています。

 この要請については、今年度は、秩父漁協の受け入れるところとはなりませんでしたが、今後も、引き続きお願いし続けたいと思っています。
また、禁漁区域の設定などの詳細については、昨年の総会で決定したものではなかったので、漁協への要請は、「秩父イワナを守る会」の名前でおこないましたが、今年度の総会で、荒川水系渓流保存会の中に「イワナ調査・保護部」を設けて、保存会全体として取り組むことが、決まりました。

 秩父在来イワナの保護区作りは、急がなくてはならなくなりそうです。
ここ数年、釣り人が増加し、イワナの型も数も、以前に比べると、ずいぶん小さく、少なくなってきたと思いますが、たいへんショックなのは、滝川の最源流に、明らかに在来種とは異なる、東北系のイワナが大量に生息しているという事実でした。

 たとえ発眼卵だとしても、そうかんたんに放流ができるところとは思えないところに、これだけの数の非在来イワナがいるということは、かなり大がかりな密放流がなされている可能性を疑わざるを得ません。深刻なのは、一度非在来種が放流されてしまったら、在来種と交雑してしまうので、取り返しがつかなくなってしまうということです。

 秩父イワナは、危機的状況にあると思います。

 われわれも、漁協も、秩父在来イワナを何とかして守ろうとしているんだということを、すべての釣り人に理解してもらわなくてはいけません。そのための最大のアピールが、禁漁設定だと、私は思います。
数年来撮りためた、在来種の斑紋写真も、200匹ぶん近くになりました。
昨年お願いしていた、秩父イワナのDNA鑑定も、やがて結果が出ることと思います。
これらの資料を持って、再び、漁協に要請してみたいと思っています。

 わたしを含め、われわれの多くは、釣り人です。
釣り人が禁漁を求めるというのは、自己矛盾のようにも思えます。
しかし、大好きな秩父の渓で、いつまでも秩父イワナが釣れるようにするには、これがいちばんいいと思います。

 ほんとうは、われわれがいちばん欲ばりな釣り人なのかも、しれません。


 CD−ROM 秩父イワナ図鑑

 最新版Version0.25が完成しました。

会員の吉瀬さんの力作CD-ROMが出来上がりました。ご希望の方は吉瀬さんまでお問い合わせ下さい。
放流 日時 平成13年4月8日(日)午前10時
山の池の整備を行います。

●パカ長ご持参下さい。●放流に参加れる方はブクブクをご持参下さい。
●万障お繰り合わせのうえお誘い併せてご参加下さい。

秩父イワナを守る為にポスターを作りました。これをいろいろな場所に貼って啓蒙したいと思います。

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