●荒川水系渓流保存会会報 第6号 編集責任 黒沢和義
1年を振り返って 須崎 武男 会員の皆様のご協力により、会の活動を推進する事ができましたことに感謝致します。ヤマメの世話や池の修繕活動への協力者も増え、作業を円滑に進めることができました。 ●池の修繕 今年は、8月に大雨がありました。そのため、水の取り入れ口や給水パイプが土砂で埋まってしまい、池への水が止まることがありました。ですが、処置が早かったためにヤマメには影響がありませんでした。 ●採卵について 今年も10月3日より、日曜日ごとに計4回ヤマメの採卵を行いました。今年は猛暑の影響があり雌ヤマメの成熟が約2週間ほど遅れました。(ここまで、遅れたことは初めてです。)水産試験場で伺ったところ、ヤマメの成熟は水温よりも、日照時間に関係するとのことでした。にもかかわらず、成熟が2週間ほども遅れたのですから、今年の猛暑は、異常だったといえるのかもしれません。 この遅れにより、ヤマメが弱ってしまいあまり採卵することができませんでした。 11月24日にはイワナの採卵も行いました。ですが、10月下旬には、卵はもっていたのですが、まだ時期が早く、この時点では遅かったようです。 そのため、イワナが卵を体内で溶かしてしまったのかもしれません。イワナの産卵はヤマメより時期が集中するそうです。来年は、この時期を逃さないように採卵したいと思います。 現在、イワナは2年魚、全長30センチ およそ50匹。1年魚、全長15センチおよそ700匹を飼育しています。 来年は、このそれぞれが順調に成長すれば、尺イワナを数百匹飼育することになります。 今から楽しみにしています。
99年の飼育は、どうだったろう 新井 教夫 みなさんは、覚えていますか? 8月15日、秩父地方は雨が激しく降り続き、雨ふりの日々となりました。そんな16日「他の水が止まっている」との連絡が入り、会長と山に行きました。 15日の午後、池に入る水が止まり、その後、守屋さんに他の池から水を廻してもらっていたので、何とか魚が死なずにすんでいました。守屋さんに感謝しつつ給水口を見に行くと、川の水は増水後少し引いたようだが、まだまだ多い状態でした。 土砂などを取り除いたのですが、ステンレスの網枠は跡形もなくなっていました。受水タンクへ行くとパイプは土砂で破損していました。土砂を捨てるのももったいないので、土嚢袋を作りながら二人で作業をしたのですが、本当に水の力のすごさを痛感しました。 問題は、給水パイプの中に土砂が詰まっていたら大変だという点でしたが、さいわい予備のステンレス網枠を乗せ、水を流したところ、すぐ給水パイプの中を水が押し切り、流れ始めてくれたので、安堵感とともにドッと疲れが出ました。 確か7〜8年前にもこんな雨降りの日に、水が道の上を沢のように流れる中をみんなで登った事がありました。その時にも「魚はエサ等がなくてもだいじょうぶだが、水が止まると一発で死んでしまう。」と感じました。「仕方の無い事」と思ってしまえばそれまでですが、飼育の日々を重ねた分、1年ではなく2年の努力が無になってしまう事になる訳で、水の確保は重大な要素なのです。
それは、魚を育てるというより、土木作業の要素の方が大きい事はお手伝いしていただく皆さんにはお分かり頂けると思います。また、イワナの飼育も行っていますが、水が少ないと水温が上がることになり、思わぬ障害の種になりかねません。 今後とも池の整備等にご協力下さい。 ●総会の開催について 1、日時 1月30日(日)午後1時〜 2、場所 秩父婦人福祉会館5号会議室 3、住所 秩父市野坂1−13−14 TEL 0494−22−1050
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