27日は午後から前夜祭、28日は、朝から大滝中学校の校庭を会場とする大滝特産市場「テント村」が開かれ、これに荒川水系渓流保存会は初参加しました。 展示品の目玉は、池で飼育していた40cmを超える「秩父イワナ」です。大型水槽に入れて展示しました。 展示の準備は大変でした。出店団体の打ち合わせは1.5ヶ月前から始まり、展示資料の作成や、イワナの搬送方法の検討など、準備内容は多義にわたりましたが、その殆どは吉瀬さんと大村さんが引き受けてくれました。ありがとうございました。 28日は、早朝6時から作業が始まり、先陣を切って副会長の新井さんと長谷川さん(ジュンちゃん)が、イワナを入れる大型水槽(150cmX60cm)を会場まで運び、水道水を入れた後カルキ抜きをしてイワナの到着を待ちました。一方、吉瀬さんと大村さんは、池に行ってイワナを捕獲し、ケースに入れてブクブク(酸素供給器)をセットして、揺れを抑えるように慎重に運転して運びました。 祭りが始まった当初のイワナは落ち着いていて、橙斑のある大きな体を祭り役員や子供たちに見せていました。見た人は、こんな綺麗なイワナがこの大滝にもいるのかと驚いていました。 しかし、1時間ほど経ってから1尾の様子がおかしくなり、急に体を横にしたかと思ったら間もなく息絶えてしまうという、最悪の事態になってしまいました。対策として、全周から見ることができた水槽の3方にカバーをしてみましたが、その後も次々と同じ症状になり、8尾展示した秩父イワナは、昼前には全て死んでしまいました。 吉瀬さんは、「春に飼育していたイワナの稚魚が、目の前で死んでいったときと同じ様子だった」と話していました。4年間池の中で静かに生活してきたイワナにとっては、直前に動く物が現れ、隠れる場所もなかったので、大きなストレスになったのでしょう。 今回の展示では、秩父イワナが午前中に全て死んでしまうという結果に終わりましたが、生きている姿を見た人には橙斑の綺麗な秩父イワナを印象付けることができ、一往の成果はあったと思います。写真だけで紹介するのとは比較にならないくらいアピールできたと思います。 但し、魚を死なせては元も子もなく、今後はストレス回避方法を検討した上で、魚をいたわりながら展示し、更に多くに人に秩父イワナの現物を見て頂きたいと思います。そして、その綺麗な姿を知ってもらうことで、保護活動に貢献できたら良いのではないかと考えています。
(でも、雨の影響で観衆がちょっと少なく、寂しかったようです)
祭りが始まった頃 池では 祭りが始まった頃から池では秩父イワナの採卵作業が始まり、成熟した卵を持った親35匹から、4万粒近い卵がとれました。 その作業を朝日新聞社殿が取材し、翌日(29日)の朝刊(埼玉版)に載りました。 (その記事は後日掲載します)
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