10月20日 快晴 秩父の山々はまだ紅葉が始まったばかり、生川の渓谷もチラホラ紅葉が見られる程度でまだ緑が深い。真夏にオスとメスに分けられたヤマメ達は今は隔たりも無く、一群れになって泳いでいる。いずれも体側にブナが入り、まるで遡上する鮭のような色になっている。特にオスヤマメはそれが顕著なのと鼻がはっきりと曲がっているのが分かって、やはり鮭科の魚なんだと納得させられる。
採卵は10時から始まった。秩父の環境保護団体の人達が取材に来ている。ビデオを持ち込んで本格的な取材だ、思わず私はハジの方へ寄ってしまった。作業はまず池の魚をオスメスに分け、作業場の水槽に移すことから始まった。この作業に約1時間くらいかかり、水槽にはヤマメ達が静かに重なり合っている。
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採卵を前にしたヤマメが
池でゆったりと泳いでいる。 |